アルページュが取り組む 顧客体験価値の作り方(後編)~コンテンツ強化と在庫一元化でOMOを推進~
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アルページュが取り組む 顧客体験価値の作り方(後編)~コンテンツ強化と在庫一元化でOMOを推進~

株式会社アルページュ

株式会社アルページュ

専務執行役員 野口英男 様

前編に続き、株式会社アルページュ 専務執行役員 野口英男様にアルページュのOMO戦略についてお話をうかがっていきます。コロナ禍を機に、コンテンツの強化と共に強化したのは、OMOを推進するための在庫一元化。なぜ在庫の一元化が必要だったのか。アルページュのOMOの取り組み方から見えてくる顧客体験価値の作り方をご紹介していきます。


売り逃しを防ぎ、業務効率化も実現するOMOの基盤づくり 

店舗とECの「在庫一元化」で売り逃し防ぐ

古田:強化した取り組みとして、もうひとつ挙げられていたOMOのお取組みについてもおうかがいできますか?

野口様:OMOに最初に着手したのは2018年になりますが、ここ数年でOMOの基盤作りに注力しています。OMOを始めようと思った時、まず取り組んだことは、店舗とECの在庫を一元化し、在庫の偏在による「売り逃し」を防ぐため、「客注サービス」であるAMSの「PRAMS ORDER(プラムスオーダー)」を導入したことでした。「客注サービス」とは、店舗の在庫が欠品したら、EC倉庫の在庫を引き当てて、決済は店頭で行った上で、商品をEC倉庫から顧客宅へ直送するサービスです。店舗スタッフがタブレット端末で注文から決済、配送の手配まで行います。

2020年にはEC倉庫の在庫が欠品した場合に、店舗の在庫を引き当てて、顧客の自宅に届ける仕組み仕組みであるAMSの「取り寄せサービス」を導入。このようにECと店舗の在庫を一元化したことで、在庫がどこにあっても、お客様がどこでもどこの在庫でも買えるようになり、最後の1個まで売り切ることができるようにしました。さらに、2021年からはAMSの「取り置きサービス」も導入し、ECサイトの受取方法として「取り置き」や「試着予約」も行っています。お客様は、ご自身の希望に合わせて店舗とECのどちらでも、好きなチャネルで商品を購入したり、受け取ったりすることができるようになりました。

公式オンラインショップ「Arpege story」では、カートボタンのほかに「店舗在庫を見る」、「お取り寄せする」のボタンも実装。顧客は店舗在庫をオンラインで確認し、取り置きや試着予約ができるだけでなく、店舗在庫をEC上で取り寄せすることもできる。

アルページュがOMOに取り組む理由

古田:改めてですが、OMOに取り組もうと思った理由をお聞きしても良いですか。

野口様:オンライン・オフラインを問わず、好きなときに、好きなチャネルで買い物をできるようにすることが、お客様から選ばれる理由になると考えているからです。ECサイトを利用するお客様の中には、商品を自宅で受け取りたい方もいれば、店舗で受け取りたい方もいます。逆に店舗を訪れたお客様の中には、試着をして、家に帰ってじっくり考えてからECサイトで買いたいと考える方もいるでしょう。お客様の購買行動が変化していく中で、私たちのサービスも変わっていかなくてはいけません。そういった問題意識からAMSに対応策をご相談し、「PRAMS ORDER」を活用してOMOに取り組むことにしました。

客注サービスの導入で店舗換算3~4店舗分の売上に貢献

古田:「客注サービス」を始められてから、どのような成果が出ていますか?

野口様:店頭在庫の欠品による売り逃しや、在庫の偏在による不良在庫を大幅に減らすことができました。また、店舗スタッフの労働生産性が上がったことも「客注サービス」を導入したメリットです。以前は、欠品した商品を他店舗から取り寄せるために、他店舗に電話をかけて在庫を確認する必要がありました。しかし現在は、在庫をオンラインで確認できるため、電話をかける必要がありません。そして、お客様の立場から見ても、店舗に在庫がなくても自宅で商品を受け取ることができるので、利便性が高まったと思います。

古田:「客注サービス」は、コロナ禍でも効果を発揮したそうですね。

野口様:はい。コロナ禍で店頭にお客様が来られない時期は、各店舗の在庫を必要最低限に抑え、EC倉庫に在庫を集めることで、店頭の不良在庫をかなり減らすことができました。実際、「客注サービス」の利用は年々伸びており、2022年度にはEC売上高の1割を超えていますし、店舗換算で言えば、「PRAMS ORDER」経由の売上は3~4店舗分にまで伸びています。

客注サービスでの売上計上は店舗売上に

野口様:「客注サービス」を発注した店舗スタッフの所属店舗に売上高を計上します。デベロッパー(商業施設)に売上高が計上されますので、デベロッパーとの信頼関係にもつながっています。「客注サービス」は、店舗スタッフがタブレット端末で決済と配送手配を行い、EC倉庫から商品を出荷し、売上高は店舗に計上するなど、いくつものチャネルをまたいだ施策です。このような複雑な仕組みを実現できたのも、AMSの「PRAMS ORDER」のおかげです。

ECもOMOもAMSと二人三脚で実現

古田:アルページュ様は、「PRAMS ORDER」を初めて導入してくださった企業であり、導入後もシステムの使い勝手や機能についてフィードバックをいただくなど、「PRAMS ORDER」のブラッシュアップにもご協力いただいていて、本当に感謝しております。

野口様: AMS は弊社のECとOMOの戦略を実現するために欠かせないパートナーだと思っています。OMOの重要性を多くの企業が認識しながらも、「客注サービス」のような仕組みを導入できないのは、プロダクト開発が非常に難しいという事情があるからです。プロダクトを個別に開発すると莫大なコストと膨大な時間がかかり、現実的ではありません。「PRAMS ORDER」はパッケージ化されたシステムですので、短期間で導入できますし、コストも抑えられる。AMSのプロダクトを活用することで、私たちはOMOのアイデアを具現化することができました。

古田:そうおっしゃっていただけて、なによりです。

野口様:OMOを進めるには、倉庫や店舗などの業務フローも設計し直さなくてはいけません。例えば、「客注サービス」で使用している店舗スタッフ向けのアプリケーションも、実際に使うスタッフにとって使いやすいものでなければ、接客をスムーズに行うことができず、結果としてOMOもうまくいかないでしょう。弊社としては、販売スタッフの声も吸い上げながら、システム開発の要望をお伝えしています。AMSは弊社の要望に真摯に耳を傾け、業務フローとシステムをすり合わせながら、システムの検証と改善を繰り返してくださるので本当にありがたいです。

株式会社アルページュ 専務執行役員 野口様(写真左)と株式会社AMS 常務取締役 古田(写真右)

EC化率50%へ、リアルの出店も継続

古田:最後に、今後の事業の展望をお聞かせください。

野口様: 公式オンラインショップを立ち上げてから10年で、EC売上高は当時の10倍以上、EC化率は40%まで高まりました。当面の目標としてEC化率50%を目指します。ライブ配信などのコンテンツ発信に引き続き注力し、公式オンラインショップの販売力を高めていきたいです。

同時に、お客様とのタッチポイントとなる実店舗も増やします。複数ブランドを扱っている「Arpege story(アルページュストーリー)」は、未出店エリアへの出店も視野に入れながら、増やしていきたいと考えています。そして、お客様により良いサービスを提供するために、ECと店舗の連携をさらに進めていきます。これからも、弊社のECとOMO戦略のパートナーとして力を貸してください。

古田:承知しました、これからもよろしくお願いします。

SERVICEサービス紹介

AMSではOMOに特化したソリューションをご用意しています。データ統合や在庫一元管理など、EC・店舗・モールを連携し、売上と顧客体験の向上を実現します。

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