実例から見る客注・取り寄せ・取り置き活用方法 “在庫の一元管理”で顧客体験も売上も向上

OMOでは店舗でもネットでも顧客にタッチポイントを意識せず、買い物体験やブランド体験を提供していくことが求められます。これらを実現するため、昨今「在庫の一元管理」を軸としたECと店舗の連携による「客注」「取り寄せ」「取り置き」に注目が集まっています。本稿ではその実現方法を解説するとともに、AMSが提供する「客注」「取り寄せ」「取り置き」サービスで顧客体験と売上を上げた活用方法をご紹介していきます。

在庫の一元管理で“見えない機会損失”を防ぐ

「さっき店舗で見た商品をECで買おうと思ったら売り切れていた」「ECで見てお店に来たのに、商品がなかった」このような話をよく聞きますが、せっかく購入しようと思ってくれた顧客にとって欠品で欲しい商品が買えないという状況は、顧客体験の低下はもちろん、企業側は知らない間に売り逃してることになり、顧客にとっても企業にとっても決して良い状況ではありません。
とはいえ、どのようにしたら解決できるのでしょうか？お客様がいつでも買いたい時に買いたい場所で買える環境を整えるためには、在庫を一元管理して適宜購入できるようにすることが必要です。とはいえ、現実的には自社ECと店舗、モールなど様々な販売チャネルを運営している場合、物理的に在庫をひとつの倉庫にまとめるということは難しいかもしれません。しかし、仮想的に在庫をシステム上で一元管理し、店舗とEC、倉庫の在庫をつなぐことは可能です。加えて、これらを活かすためには店舗とECが連携した施策に取り組むことも必要になります。本稿でご紹介する「客注」「取り寄せ」「取り置き」は、その施策のひとつです。次章からひとつずつ、解説と活用事例についてお話していきます。

店舗の欠品をEC在庫で補完する「客注」とは？

客注とは、店舗で商品が売り切れたとき、ECの在庫を引き当てて販売することです。
AMSが提供する客注サービス「PRAMS ORDER」では、店舗スタッフが客注サービス（PRAMS ORDER）のアプリが入ったタブレット端末を持ち、顧客が欲しい商品が店舗で売り切れていた場合、商品をオンラインで発注・決済し、顧客の自宅に配送できるようになっています。客注を導入することで、今まで度々起きていた機会損失を防ぐことが可能になります。
ただ、客注に限らず、OMOの施策を実行していくためには店舗スタッフの協力が欠かせません。客注を使い、EC在庫で引き当てた売上はどこにつけるべきか考える際、客注経由で店舗スタッフが販売した場合の売上は店舗につけることで、店舗スタッフの不安も解消され、OMOへの協力意識も高まるだけでなく、テナントやデベロッパーとの問題も生じることもありません。客注を始める際には、こうしたことも念頭に入れて検討していただければと思います。

＜客注サービスの活用例＞
コロナ禍で生産数が抑制されている中でも、AMSの客注サービス「PRAMS ORDER」を活用し、売上を上げた事例をご紹介します。

EC在庫欠品時に店舗や倉庫にある在庫を「取り寄せ」

前項では店舗で在庫が欠品した際にEC在庫から補完する「客注」について解説しましたが、ここでご紹介する「取り寄せ」は、ECで在庫が欠品した際に店舗や別倉庫から在庫を取り寄せて販売する方法です。EC在庫に加え、取り寄せられる在庫も販売できるようになることで、在庫数を増やすことができるだけでなく、在庫の偏在も解消し、在庫回転率の向上にも役立ちます。

AMSが提供している「取り寄せサービス」ではEC・店舗・倉庫の在庫を連携させ、EC在庫に欠品があった場合には、ECサイトの商品ページにて店舗・倉庫から取り寄せが確認できる「取り寄せ」ボタンを設置。店舗・倉庫に在庫がある場合には、店舗・倉庫へ確認とEC倉庫への在庫の移動を依頼。EC倉庫に在庫を移動した後、商品を顧客へ配送しています。

＜取り寄せサービス活用例＞
店舗とECだけでなく、B to B倉庫とB to C倉庫の在庫をシステム上で一元管理し、販売機会ロスの減少と販売可能在庫数を拡大させた事例をご紹介します。

店舗への誘導も顧客体験も向上させる「取り置き」

ECサイトでは実物を見てから購入できないこともあり、その分、返品が増えてしまうことがあります。このような課題の解決と顧客ニーズをかなえるのが「取り置き」です。顧客にとってはECサイト上で店舗にある在庫を確認し、商品の取り置きや試着予約を行えるだけでなく、企業側にとってもECサイトから店舗への誘導により、クロスセルやアップセルへの期待もできます。

＜取り置きサービス活用例＞
店舗での試着予約や商品の取り置きについては前述のとおりですが、テナントに新規出店する際に有効な集客方法について悩まれることはないでしょうか？ AMSが提供する「取り寄せサービス」はすでにオープンしている店舗だけでなく、これからオープンする店舗にも利用が可能です。新規出店の際に集客にご活用いただいた事例をご紹介します。

OMOを前進させるAMSのOMOソリューション

本稿で解説した在庫の一元管理や「客注」「取り寄せ」「取り置き」は、AMSのOMOソリューションで実現することができます。活用例でもご紹介しておりますが、OMOソリューションを活用して店舗売上が20%以上増加した企業や、販売可能数量が2倍以上に増えた実績があります。AMSのOMOソリューションについては、下記より概要をご覧ください。