
アパレルD2Cで急成長のDOT ONEが取り組む「ブランド価値を高める商品撮影」とは?
株式会社DOT ONE
ánuans事業部 営業MD部 部長 早川靖芳 様
ánuans e-Commerce Division 鎌滝桃葉 様
「ánuans(アニュアンス)」や「eimy istoire(エイミーイストワール)」など、4つのレディースファッションブランドを展開している株式会社DOT ONE。会社設立から4年で年商50億円規模に拡大するなど、その成長スピードは業界内外から注目を集めています。D2Cで急成長している同社が、ブランド価値を高めるためにECサイトの商品撮影で重視していることとは。撮影業務をAMSに委託した理由とその成果を含めて、株式会社DOT ONEの早川様と鎌滝様にお話をうかがいました。
ECと店舗で売上を伸ばすDOT ONEのビジネスモデル
株式会社AMS齊藤(以下、AMS齊藤):はじめに、DOT ONE様が手がけている事業について教えてください。
早川様:弊社は「アニュアンス」「エイミーイストワール」「ジョゼムーン」「クレドナ」という4つのファッションブランドを手がけています。ECを軸にビジネスを展開するD2Cと呼ばれるビジネスモデルです。ただし、オンラインのみで販売しているわけではなく、ルミネ新宿など都市部の商業施設にも出店しています。例えば「アニュアンス」は東京・大阪・名古屋で7店舗を運営しており、2025年春には新たに1店舗を出店する計画です。「エイミーイストワール」は6店舗、「ジョゼムーン」は1店舗を運営しています。
AMS齊藤:ブランドごとにクリエイティブディレクターを起用していらっしゃいますね。
鎌滝様:ブランドコンセプトの設計から商品のデザイン、ECサイトのコンテンツの見せ方まで、クリエイティブディレクターに監修していただいています。クリエイティブディレクターを務めているのは、ファッション感度が高い女性からの支持が厚いインフルエンサーの方々です。
ブランディングやプロモーションにおいてもクリエイティブディレクターの存在は欠かせません。自身がモデルを務め、コーディネート画像や動画をInstagramなどに投稿することで、ブランドの認知拡大や集客にもつなげています。クリエイティブディレクターのファンの方々が商品を購入してくださることも多く、特に新商品を発売した際の初速の売上においてクリエイティブディレクターの影響力は強いです。

DOT ONEは4つのブランドを展開しており、「アニュアンス」は中村麻美さん、「エイミーイストワール」と「ジョゼムーン」は梯真奈美さん、「クレドナ」はYURIさんがクリエイティブディレクターを務めている。
AMS齊藤:ECと実店舗の連携にも力を注いでいるそうですね。
鎌滝様:はい。2024年上期には「アニュアンス」と「エイミーイストワール」のそれぞれで、ECと実店舗の会員情報を統合しました。今後はOMOも視野に入れ、ECと実店舗の在庫一元などを検討しています。
実店舗を展開することでブランドの認知度が高まりますし、逆に、ECサイトから実店舗に送客することもできます。ECサイトと実店舗の両方で買い物をするお客様は、LTVが全体平均より高い傾向も見られます。ECと店舗の相乗効果によって、ブランドを成長させていきたいと考えています。

「アニュアンス」はルミネ新宿・ルミネ有楽町・ルミネ池袋・渋谷ヒカリエShinQs・ルクア大阪店・阪急うめだ・ジェイアール名古屋タカシマヤに出店している。
商品撮影はブランドのイメージを担うための重要なポイント
AMS齊藤:ECサイトの商品画像を制作する上で、意識していることはありますか?
早川様:意識していることは多岐にわたりますが、一つ挙げるなら、商品のデザインや素材、質感、色味などがお客様にしっかり伝わる画像を作ることです。実物を試着できないECサイトにおいて、商品画像は売上を左右する重要なことはもちろん、商品の立体感や陰影、微妙な素材のニュアンス、色味など、どれもがブランドイメージを担うための重要なポイントです。ブランドイメージが崩れることがないように、商品画像のクオリティを厳しくチェックしています。
AMS齊藤:D2Cはブランドの世界観をECサイトで表現することも大切ですね。
早川様:おっしゃる通りです。D2Cはブランドコンセプトを明確に打ち出し、お客様に共感していただくことが重要です。例えば「アニュアンス」は”しなやかさを持ちつつも凛とした芯の強さを。 自分を大切にできる女性であるために”というコンセプトにもとづいて商品を作っています。ブランドの世界観をECサイトで表現するには、どのようなコンテンツが必要なのか。そういったことも考えながら、商品画像を含めてECサイトのコンテンツを制作しています。

ánuans事業部 営業MD部 部長 早川靖芳 様
商品撮影をAMSに委託した理由と成果
AMS齊藤:2024年6月にAMSの撮影代行サービスを契約し、商品撮影をAMSに委託してくださった経緯を、あらためてお聞かせいただけますか?
早川様:それまで撮影を委託していた会社がサービスを終了することになり、新しい委託先を探す必要があったというのが直接のきっかけです。委託先を探すなかで、AMSの撮影代行サービスなら、私たちが求める商品画像のクオリティを満たしてくれると感じたので契約しました。
AMS齊藤:AMSを選んでくださった決め手は、どのような点だったのでしょうか。
早川様:端的に言うと、「品質」と「スピード」が決め手になりました。
契約前に商談を行った際、AMSの撮影代行サービスで撮影・制作した商品画像の事例を拝見し、クオリティを確認した上で、お任せできると判断しました。商品画像の品質について確認した項目は、例えば、服が立体的に見えることや、商品の素材・色味・質感が表現できることなどです。それに加えて、画像の色調補正やトリミング、色変えといったレタッチ作業までお任せできることが契約を決めた理由でした。
実はAMSに話を聞く前に、事前にいくつか参考になるような写真を見ながら、そのような撮影スタイルができる委託先がないか考えていたのですが、偶然にも私たちが参考にしていた写真はAMSが撮影していたこともポイントでした。

AMSの撮影代行サービスを契約してECサイトの商品撮影を委託
AMS齊藤:弊社では商品撮影を得意とするカメラマンが多数在籍しており、機械に頼ることなく商品の魅力を引き出すカメラマンの撮影技術により、お客様の要望に沿うように商品画像を制作しています。また、画像と実物の色味を合わせるために色調補正を行い、画像の余白を意図的に作ることでなど、画像の加工や編集にも工夫を凝らしています。そういった取り組みをご評価いただけて嬉しいです。
AMSを選んでくださったもう1つの理由である「スピード」については、どのような点が決め手になったのでしょうか。
早川様:撮影用の商品サンプルがAMSの撮影スタジオに到着してから3営業日で商品画像を納品していただけることが決め手になりました。
以前の委託先の納期は5営業日でしたし、画像のレタッチ作業は弊社側で行う必要がありました。レタッチも含めて3営業日で納品していただけるのは、スピードを重視している弊社にとって非常にありがたいです。
鎌滝様:弊社はECサイトで予約注文を受け付けており、発売日の約2ヶ月前にECサイトに商品画像をアップすることもあります。新商品を毎月100型近く発売し、タイトなスケジュールで動いているなかで、物撮りのリードタイムが短縮された上に、レタッチ作業もお任せできるようになり、とても助かっています。AMSの撮影代行サービスを契約したことで事業展開のスピードが上がり、ECの売上成長にもつながっていると思います。

ánuans e-Commerce Division 鎌滝桃葉 様
AMS齊藤:御社のビジネスに貢献できて何よりです。弊社は撮影代行サービスに限らず、すべての業務において、品質はもとよりスピードも大切にしています。これからも全力でサポートさせていただきます。
早川様:AMSの皆さんは仕事のスピードが早いですよね。今回の契約においても、私がAMSに初めて問い合わせたのは2024年6月上旬で、そこから商談や契約がスムーズに進み、6月中には初回の撮影を始めることができました。これだけのスピード感で動いてくださるなら、撮影の納期もしっかり守っていただけるだろうと感じたことを覚えています。今後もいろいろとご相談させてください。

株式会社AMS Service Solution部 齊藤悠菜
ECと店舗が連携してブランドのさらなる飛躍へ
AMS齊藤:最後に、今後の抱負をお聞かせください。
早川様:DOT ONEの年間売上高は設立から4年で50億円規模に成長しました。私が担当している「アニュアンス」も年率140%ほどのペースで拡大しています。今後は全社売上高100億円を目指しており、新規ブランドの立ち上げやリブランディングなど、さまざまな計画が進行中です。
ただし、売上ばかりを追い求めているわけではありません。ブランドディレクターの思いに寄り添いながら、お客様に満足していただける商品やサービスを提供することを第一に考えています。それを続けていけば、おのずと売上もついてくるでしょう。
鎌滝様:ブランドのさらなる飛躍に向けて、PRとデジタルマーケティング、EC、店舗が連携して情報発信や販促を強化していく方針です。今年8月にはポップアップストアとECが連動して冬服の予約販売を行うなど、OMOの施策でも一定の成果が上がりました。そういった取り組みを拡充するとともに、今後はUGCの活用など、新しい施策にも挑戦していきたいです。